アルコール依存症の専門治療を早く始める必要性|アルコール依存症の治療
あなたのご家族にアルコール依存症の疑いがある場合、
少しでも早く、専門的な治療を始める必要性があります。
ご家族のどなたかが
お酒で体を悪くしたということを
あなたは頭ではよく分かっていると思います。
しかし、まさかアルコール依存症だとは考えていない・・・。
もしくは薄々気づいていながらも
大切な家族がアルコール依存症だと認めたくない
ということはありませんか?
一般病院の入院者の実に2割以上が
アルコール依存症、もくは、その予備軍であるという統計結果もあります。
しかし、入院先で「アルコール依存症です」という診断が出ても
すぐに専門的な治療を始める方は
とても少ないのが現状です。
実際にアルコール依存症の治療を受けた患者の経緯を見てみると
その77%が最初の一般病院での入院時に
アルコール依存症の症状を出しています。
それなのに専門病院での治療に行き着くまでに
平均7.4年もかかっています。
あなた自身も
「私の父が(または主人が)
アルコール依存症であるわけがない・・・」
という否認を打ち破る必要があります。
しかし考え方を変えるのはかなりの時間がかかります。
その間に
アルコール依存症が専門ではない医師が
節酒指導だけを行ったり
結果が良くなれば節酒でもいいという
条件付きの断酒指導で入退院を繰り返すと
あなたのご家族の
依存症治療の開始を遅らせてしまうのです。
このことからもお分かりのように
飲酒が原因で内科を受診した時に
問題飲酒を指摘された場合は、
できるだけ早く
アルコール依存症の専門外来も受診させるということが
重要になります。
アルコール依存症と治療のつながりをみると、
早い段階で専門治療に入っても断酒に失敗することがあります。
「ゴール」に来たらそれでおしまい、のすごろくゲームでは無く
「ゴール」の状態を持続していかないと無意味なのです。